こんな理学療法士のための記事
- 志望動機の書き方を知りたい
- 志望動機の例文を見たい
- 志望動機で差をつけたい
転職や入職する際に必ず書くことになる履歴書の志望動機。採用担当者があなたの熱意や適性を判断する重要な要素です。
この記事では、効果的な志望動機の書き方と具体的な例文を、現役の理学療法士の監修のもとでご紹介します。
ポイント
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理学療法士が履歴書の志望動機を書くときの3つの基本ポイント
悩む新人PT
志望動機を書く際には以下の3つのポイントを押さえることで、読みやすく効果的な文章を書くことができます。
志望動機の基本ポイント
- 結論から先に書く
- 具体的なエピソードを入れる
- 文字数制限を意識する
結論から先に書く
冒頭で「貴院の〜な点に魅力を感じて志望しました。」など、明確な意思を示しましょう。ダラダラと書きたいことを書いてしまっては、「結局何が言いたいんだ?」という文章になってしまいます。
結論から先に書くことで、読み手に文章のゴールを示して理解しやすい文章を作成することができます。また書き手としても結論から先に書いたほうが、文章を作成しやすくなります。
具体的なエピソードを入れる
抽象的な表現は避け、実際の経験や具体的なエピソードを含めることで説得力が増します。履歴書で避けたいのは、「テンプレ感」です。エピソードを明確にして「こういった経験からこのように考える」とはっきりと言い切ることで、仕事に対する熱意を伝えることができます。
文字数制限を意識する
一般的な履歴書の志望動機欄は200〜400字程度です。「文章は多い方がいい」印象がありますが、履歴書の場合は違います。要点を押さえて簡潔に相手に伝えるスキルが評価されます。
志望動機に盛り込むべき3つの要素
悩む新人PT
志望動機に盛り込みたい内容は以下の3点です。他の内容も書いても構いませんが、志望動機は簡潔にいうと「施設に自分がどのように貢献できるのか」をアピールする文章です。
書きたいことばかり書いて大筋からそれてしまうことは避けましょう。
志望動機に盛り込む3要素
- なぜその施設を選んだのか
- 自身の強みや経験
- 将来のビジョン
なぜその施設を選んだのか
志望する医療機関や施設の特徴をよく調べ、「なぜ他施設ではなくこの施設なのか」を書きましょう。
施設の特徴を細かく押さえることで、その施設に対する誠意を表現することもできます。
具体例
- 企業理念
- 充実した研修制度
- 地域医療への貢献度
- 最新の設備・技術の導入
自身の強みや経験
あなたが施設にもたらす価値を具体的に示します。履歴書において、最も差別化が図れるポイントです。
また「詳細に自己分析が行えているか」の判断材料にもなります。過剰な表現は避けて、自分に出来ることを正確に書きましょう。
具体例
- 専門的な研究内容
- 認定資格
- 英語
- エコー
- コミュニケーション能力
将来のビジョン
キャリアプランを示すことで、長期的な視点を持っていることをアピールします。将来のビジョンと施設の条件がマッチしていると、長期契約になる可能性を提示することができます。
具体例
- 専門資格の取得計画
- 目指す専門分野
- 組織における将来の役割
【例文17選】状況別の志望動機の書き方
悩む新人PT
状況別に、志望動機の例文を紹介します。自分自身の状況・施設の理念などを反映させて、オンリーワンの志望動機を作成しましょう。
【新卒】初めての就職
地域包括ケアへの貢献
貴院の地域包括ケアシステム構築への取り組みに感銘を受け、志望しました。大学の実習で、地域の高齢者の方々が住み慣れた場所で安心して生活できるよう支援することの重要性を痛感しました。貴院では、急性期から在宅まで幅広い医療を提供しており、多職種連携による包括的なケアを実践できることは、私の理想とする理学療法士像と合致しています。学生時代には、地域住民向けの健康教室で運動指導のボランティア活動に取り組み、参加者の方々の身体機能の維持・向上に貢献できた経験があります。貴院の一員として、地域住民のQOL向上に貢献したいと考えています。
急性期医療への挑戦
貴院の高度な急性期医療に魅力を感じ、志望しました。大学の実習で、脳卒中後の患者様のリハビリテーションに携わり、急性期における集中的なリハビリテーションの重要性を認識しました。貴院は、先進的な医療機器を備え、多様な症例を経験できる環境であり、理学療法士として大きく成長できると確信しています。貴院で経験を積み、専門性を高め、急性期リハビリテーションのスペシャリストを目指したいです。
多様な症例への対応
貴院の幅広い診療科と多様な症例を経験できる環境に魅力を感じ、志望しました。大学の実習では、整形外科、脳神経外科、呼吸器科など様々な診療科を経験し、それぞれの疾患に対するリハビリテーションアプローチの違いを学びました。貴院では、多くの症例を経験することで、理学療法士としての知識・技術を向上させ、患者様一人ひとりに最適なリハビリテーションを提供できると考えています。私は、学生時代に運動部でトレーナー活動を行い、怪我の予防やリハビリテーションの知識を深めました。この経験を活かし、貴院で様々な症例に対応できる理学療法士を目指します。
教育体制の充実
貴院の充実した教育体制に魅力を感じ、志望しました。新人教育プログラムや資格取得支援制度が整っている貴院で、理学療法士として着実に成長していきたいと考えています。大学の実習では、指導理学療法士の方々から多くのことを学び、実践力の向上に繋げることができました。貴院でも、先輩理学療法士の方々から指導を受けながら、積極的に学び、患者様により良いリハビリテーションを提供できるよう努力していきます。私は、学生時代に勉強会を主催し、後輩の指導を行うなど、指導力に自信があります。貴院で経験を積み、将来的には後輩の育成にも貢献したいと考えています。
チーム医療への貢献
貴院のチーム医療を重視する姿勢に共感し、志望しました。大学の実習で、医師、看護師、理学療法士など多職種が連携して患者様を支えることの重要性を学びました。貴院では、チーム医療の一員として、他の医療専門職と積極的にコミュニケーションを取り、患者様中心の医療を提供できると考えています。私は、学生時代にサークル活動でリーダーを務め、チームをまとめる経験を積みました。この経験を活かし、貴院でチーム医療に貢献したいと考えています。
【中途】総合病院への転職
地域包括ケアへの貢献
貴院の地域包括ケアシステム構築への取り組みに感銘を受け、私も貢献したいと考え志望しました。前職の急性期病院では、5年間で延べ1000名以上の患者様のリハビリテーションを担当し、特に脳卒中後の機能回復に注力してまいりました。貴院では、急性期から回復期、在宅まで一貫したリハビリテーションを提供しており、私の経験を活かし、地域住民の生活の質向上に貢献したいと考えております。地域に根差した医療を提供することで、患者様の人生に寄り添う理学療法士を目指します。
専門性とチーム医療
貴院の整形外科領域における高い専門性とチーム医療の重視に魅力を感じ、志望しました。前職では、スポーツ整形外科クリニックで3年間、アスリートの競技復帰支援に尽力し、手術前後のリハビリテーションに携わってきました。貴院で研鑽を積み、専門性を高めるとともに、多職種連携の中でチーム医療の一員として貢献したいと考えております。患者様一人ひとりに最適な医療を提供できるよう、チームの一員として尽力していく所存です。
教育体制への魅力
貴院が新卒・中途問わず充実した教育体制を整備している点、そしてキャリアアップの機会が豊富にある点に魅力を感じ、志望いたしました。前職の回復期リハビリテーション病院では、5年間、脳血管疾患、整形外科疾患、呼吸器疾患など幅広い症例の患者様を担当し、後輩指導にも積極的に取り組んでまいりました。貴院の教育体制のもとでさらに学びを深め、指導者として後進の育成にも貢献していきたいと考えております。将来的には、専門性を高め、認定理学療法士の資格取得を目指します。
先進的な医療機器
貴院の先進的な医療機器の導入と研究活動に力を入れている点に魅力を感じ、志望しました。前職では、地域密着型のクリニックで3年間、運動器疾患の患者様のリハビリテーションを担当し、最新の機器を用いた治療にも積極的に取り組んでまいりました。貴院の設備環境を活用し、より効果的なリハビリテーションを提供するとともに、研究活動にも積極的に参加することで、理学療法の発展に貢献したいと考えております。
患者中心の理念への共感
貴院の「患者中心の医療」という理念に深く共感し、志望いたしました。前職の訪問リハビリテーション事業所では、2年間、高齢者の在宅リハビリテーションに携わり、患者様一人ひとりの生活背景やニーズに合わせたリハビリテーションを提供することに尽力してまいりました。貴院でも、患者様の立場に立った温かい医療を提供することで、地域社会に貢献したいと考えております。患者様との信頼関係を築き、その人らしい生活を支援できる理学療法士を目指します。
【中途】整形外科クリニックへの転職
スポーツリハへの特化
貴院がスポーツリハビリテーションに特化し、アスリートの競技復帰支援に力を入れている点に強く惹かれ、志望しました。前職の総合病院では3年間、整形外科疾患の患者様のリハビリテーションを担当し、様々な症例を経験してきました。その中で、特にスポーツによる怪我の患者様への対応にやりがいを感じ、専門性を高めたいという思いが強くなりました。貴院で、スポーツに特化した専門知識・技術を習得し、アスリートの競技人生をサポートすることで、患者様の目標達成に貢献したいと考えています。
地域密着型クリニック
貴院の地域密着型のクリニックという点、そして地域住民の健康増進に貢献するという理念に共感し、志望しました。前職の急性期病院では5年間、様々な整形外科疾患の患者様のリハビリテーションを担当し、地域医療の重要性を認識しました。貴院で、地域住民の健康維持・増進に貢献し、患者様一人ひとりに寄り添った丁寧なリハビリテーションを提供することで、地域社会の発展に貢献したいと考えています。
最新の機器と技術の導入
貴院が最新の機器と技術を積極的に導入し、最先端のリハビリテーションを提供している点に魅力を感じ、志望しました。前職の回復期リハビリテーション病院では3年間、運動器疾患の患者様のリハビリテーションを担当し、新しい技術の習得に意欲的に取り組んできました。常に最新の知識・技術を学び、患者様に最適なリハビリテーションを提供したいと考えており、貴院の先進的な環境で更なるスキルアップを目指したいと考えています。
【中途】訪問リハビリテーション・看護への転職
在宅生活の支援への情熱
貴院の「住み慣れた場所で、その人らしく生きる」という理念に深く共感し、在宅リハビリテーションを通して貢献したいという強い思いから志望しました。前職の総合病院では3年間、脳卒中患者様の回復期リハビリテーションに尽力し、自宅復帰への橋渡しをしてきました。その中で、患者様が住み慣れた環境で安心して生活を続けるためには、継続的な在宅支援が不可欠であると痛感しました。貴院で、急性期病院での経験を活かし、患者様一人ひとりの生活背景や身体状況、そして目標を丁寧に理解した上で、オーダーメイドのきめ細やかなリハビリテーションを提供し、地域社会に貢献したいと考えています。
多職種連携による質の高いケア
貴院が医師、看護師、ケアマネジャー等との多職種連携を重視している点に大きな魅力を感じ、志望しました。前職の回復期リハビリテーション病院では2年間、多職種と連携しながら在宅復帰支援プログラムの作成に携わってきました。多職種間の情報共有や連携の重要性を深く理解しており、円滑なコミュニケーションを図りながらチーム医療を実践してきた経験を活かし、貴院においても関係機関と積極的に連携を取り、包括的で質の高いケアを提供することで、患者様のQOL向上に貢献したいと考えています。
地域密着型サービスへの共感
貴院の地域に根差した温かいサービス提供、そして患者様との深い信頼関係構築を重視する姿勢に感銘を受け、志望しました。前職のクリニックでは、地域の高齢者の方々と接する中で、住み慣れた地域で安心して生活を続けることの大切さを学びました。顔なじみの地域住民の方々との繋がりを大切にし、患者様一人ひとりの気持ちに寄り添う貴院の姿勢に共感いたしました。貴院で、地域住民の方々と強固な信頼関係を築き、その人らしい生活を支える理学療法士として貢献したいと考えています。
充実した研修制度
貴院の充実した研修制度と明確なキャリアパスプランに魅力を感じ、更なる成長を目指して志望しました。前職では、脳卒中患者様のリハビリテーションに特化して研鑽を積んできました。しかし、理学療法士としてより幅広い知識と技術を習得し、地域社会に貢献したいという思いが強くなり、貴院への転職を決意いたしました。貴院で、在宅リハビリテーションの専門性を高め、将来的には認定理学療法士の資格取得を目指し、地域医療の発展に貢献したいと考えています。
志望動機でやってはいけないNG例
悩む新人PT
志望動機で、マイナス評価となってしまう内容もあります。以下の3点に注意をしましょう。
志望動機のNG例
- 他の医療機関への不満や批判
- 給与や待遇が良いから
- 前職が人間関係で辛かったから
他の医療機関への不満や批判
他の医療機関への不満や批判は、ネガティブな印象を与え、他責思考と判断される可能性があります。
採用担当者は、ポジティブで建設的な人材を求めています。前職の不満を志望動機に書くと、同様に「うちの施設のことも、別の場所でこのように批判するかもしれない」と伝わってしまいます。
給与や待遇が良いから
志望動機に「給与や待遇が良いから」と書くのはNGです。
採用担当者は、応募者が職場にどのように貢献できるかを重視します。「給与や待遇」を理由にすると、自己中心的で短期的な視点しか持っていない印象を与え、職場への貢献意欲が低いと判断される可能性があります。
前職が人間関係で辛かったから
転職した本音としてはよくある理由ですが、志望動機で書くことは避けましょう。社会人にとって、「自分と意見が合わない人ともWin-Winの関係を構築すること」が求められます。
人間関係を理由にした転職は、「協調性が足りない」「問題解決能力が低い」と判断されてる可能性があります。
よくある質問(FAQ)
志望動機の適切な文字数は?
一般的な履歴書では200〜400字程度が適切です。要点を絞って簡潔に記載することをお勧めします。
学生時代のアルバイト経験は書くべき?
医療・福祉分野での経験や、患者様との関わりに活かせるスキルを身につけた経験であれば、記載する価値があります。
転職理由はどう書くべき?
ネガティブな表現は避け、キャリアアップや専門性の向上など、前向きな理由を中心に記載しましょう。
まとめ
理学療法士の履歴書における志望動機について解説してきました。おさらいしていきます。
志望動機の書き方は、3つのポイントを意識しましょう。
志望動機の基本ポイント
- 結論から先に書く
- 具体的なエピソードを入れる
- 文字数制限を意識する
志望動機の内容は「この施設に自分がどのように貢献できるのか」を以下の要素を含めて書きましょう。
志望動機に盛り込む3要素
- なぜその施設を選んだのか
- 自身の強みや経験
- 将来のビジョン
また、以下のような内容は避けて、採用者にポジティブな印象を与えることが重要です。
志望動機のNG例
- 他の医療機関への不満や批判
- 給与や待遇が良いから
- 前職が人間関係で辛かったから
この記事では、志望動機の書き方について詳しく紹介してきましたが、それでも不安な方は転職エージェントの利用をおすすめします。
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